この時間から車通りの多い大通りをしばらく走ると、今度は中道に入って行った。



「どこ行くの?」


「ちょっと遠回り。」



そう言って、翔くんは自転車をどんどんあたしの知らない所に進んでいく。



長年住んでいるけれど、こんなところは見たことない。



「ここどこ?」


「俺の大学。初めて来た?」


「うん。」


大学だったんだ…


………広そう!



辺りを見渡しても、木ばかり。


校舎はどこにあるんだろ…