あたしが食器を洗い終えると、もう時計は7時を回っていた。 「忘れ物はない?」 靴を履いたけど、一応確認する。 「…大丈夫」 「じゃあ行こうか。」 あたしたちが廊下に出ると、同じタイミングで隣の部屋から男の子がひょっこり出てきた。 その男の子に翔くんが声をかける。 「おぅ悠斗!」 「あ、翔にぃおはよ。」 「今日も練習か?」 「うん。」 悠斗という名前であろう男の子は大事そうにサッカーボールを持っていた。