もうこんな時間…


あと30分で終電なくなっちゃう!


テーブルの上が綺麗になったのを確認して、あたしはカバンを手に取った。



「先生、今日はありがとうございました。あたし帰ります。」


「はぁ!?もう帰っちゃうの!?」



「だって終電なくなっちゃうし、先生にこれ以上迷惑かけられないし。だから、帰ります。」


先生の返事を待たずに玄関に向かった。


「待って!」


手首を捕まれ、そしてあたしの体はすっぽり先生の腕の中に収まっていた。