「あんまり混んでなさそうだし、行くか!」 先生は普通に歩き出したけど、あたしの足は地面に根っこが生えたように動かない。 そして、恐怖感は増すばかり。 「あっすーどうした?」 「あ、あの…」 「もしかして、苦手?」 起こられる覚悟で、あたしは小さく頷いた。 でも、 「それなら先に言ってよ。」 先生の口調は普通に優しかった。