「一発目どれ乗る?」
先生は園内の地図を広げた。
「やっぱりこれ!」
あたしが指差したのは、定番のジェットコースター。
「おっ!いいじゃん。行くか。」
思った以上に先生は乗り気で、あたしたちは早速乗り場へ向かう。
「先生って絶叫マシン大丈夫なんですか?」
ちょっと気になったから聞いてみた。
「大丈夫っていうか好き。」
「なら良かった。」
「…何で?」
「だって…苦手なのに最初からジェットコースターは悪いなって…」
「そういうことね。全然気にしなくて大丈夫だよ。」
そう言った先生の表情はすごく優しくて…
あたしは、先生とこうして並んで歩けていることに小さな幸せを感じていた。