会社帰りのサラリーマンで溢れる満員電車に乗ること約20分。
あたしたちは目的地である遊園地に到着した。
「ちょっと待ってて。」
そう言って先生は券売機にチケットを買いに行った。
「はい、これ。閉園まで乗り放題だって。」
差し出されたのはナイター券。
「ありがとうございます。」
「じゃあ、入ろっか。」
「お金は…?」
「いいよ、これくらい。」
「でも…」
あたしはチラッと料金表を見た。
ナイター券…
2300円…
「気にすんな。ほら行くよ。」
「…ありがとうございます。」
あたしにとっては気にする額だけど、先生の言葉に甘えることにした。