菜央の足音が遠くなったことを 確認したあと、 俺から切り出した。 「周りくどいことは嫌いなんで、 単刀直入にお聞きします。翔さん は、菜央が好きですよね?」 「……好きだよ?菜央は大切な、 “家族”だ」 たった6歳くらいじゃ、 大して差なんてないと思ってた。 だけど…やっぱり…違う。 大人だ。 こんな唐突で… 図星をつかれた質問をされても… 笑顔を崩さないのだから。