「茜ー。はやく行こうよ。」
「あっ。ごめん。」
茜はこげ茶色のストレートの髪。
メイクもあまりしてなくて、色つきリップだけをつけているあどけない女の子。
それに対して、茜の親友、奈々子は
栗色の髪をキレイに巻き、つけまは校則でダメだが、つけまをしている。
チークやアイシャドウなどは学校にはしてこない。
「なんかさ、茜って中学の頃から恋してないよね。」
「まぁね。小学校の頃から好きだった男の子がいるから。」
「でも、名前も分からないんでしょ？もうそれって終わったでしょ。」
そう言われても、茜はあきらめてなかった。
あの西病院に必ずいるって―。