今日も、仲良く喧嘩をなさるお二人。


それを毎日見せられ巻き込まれる私は、正直迷惑と言えば迷惑ですが。


お二人が集中して喧嘩をされている時が、唯一、私の休憩の時で。


こっちこそ難聴になりそうですが

まぁ、それはそれでよしとしましょう。


私は、静かにテーブルにトレイを下ろし、そのまま部屋を出ようとドアへ向かった。


しかし。


ガシ――…


なぜか、両側から両腕を掴まれ。


「シキ」
「シキっ!!!!」


お二人が片方ずつ、私の腕を掴んでいる。


目だけを左右に動かし、喧嘩続行中のお二人を見た。


「何で逃げるんだよ!!!!」


サラ様、もうこれ以上、私を巻き込まないで下さい。

今は、私の休憩の時間でして。


「貴様、仕事をサボろうとしているな?」


「ま、まさか……
そのような事を、私が考えるとお思いに?」


私が苦笑いを向けると。


「思う」
「思う」


………。