ガラッ


ドアの音が静かな廊下に響き渡った。


私はビックリして、ドアを見た。



「…!」

「…!」


…田村君と目が合った。


互いに驚いているのが分かった。


でも田村君は私を見ると少し淋しそうな顔をして私の前から姿を消した。


「待って…」


私が白石先輩から離れようとした時…


先輩が私の手を強く握った。


「…先輩…?」



先輩は私の顔を見ると、

「あっ!ゴメン…」


そう言って手を離した。


「いえ…」


先輩の手が私の手を離れ、冷たい空気が手に触れた。


私は軽く自分の手を握った。


温かかった身体がいっきに冷えるのを感じた。


私は先輩に礼をすると、生徒会室を出た。