香織と岡田君はニヤニヤしながら、門から出た。


二人に言わなければよかった…


私は田村君を見ると、田村君も顔を真っ赤にしていた…


「なんだろうね…あの二人…からかうのが好きなんだよ…迷惑だよね…あんなこと言われたら」


私は下を向きながら歩いた。


「深田…?」


田村君も私の後ろを歩いた。


私は立ち止まると後ろを振り向いた。


「ごめんね?」


本当に、ごめんなさい…


田村君はビックリして私の側に来た。


「ごめんとか、迷惑とか…言わなくていいから」


「えっ…」


田村君は私の横を通りすぎながら、


「迷惑とか…思ってないから…」


と言って、歩いて行った。


「……」


私の心臓はドキドキと音をたてていた。


それって…どう意味なのかな…


でも、すごく嬉しくて…今にも叫びたいほどだった。



私は少し間をあけながら、田村君の後ろを歩いた。



一歩、一歩と…


今の感情をじっくり感じるように…