私は緊張の糸が切れ、涙が出てきた…


「どうした…?」


また田村君がビックリしていた。


「足痛むのか?」


そう言うと体をおこした。

私は頭を横に振った。


「じゃあ何?」

田村君はあたふたしていた。


「よかったぁ…」


「えっ…」


田村君は私をじっと見ていた。


「私…ピンクの傘の相手が彼女かと思って…怖かったの…」


「それって…」


田村君は、また顔を真っ赤にして何かを言おうとしていた。


何言ってんのよ私……


これじゃ、まるで…


「あっ…あの…私…か…帰ります!!失礼します…」


意味不明なこと言うと、まだ微妙に痛い足を引きずりながら保健室を出て行こうとした。


「お、おいっ…深田?」


田村君が後ろで何かを言っていたが私は無視して保健室を出た…


「はぁ…はぁ…」


私…なんであんなこと言ったの……



まるで私…


「田村君のこと……」


好きみたいじゃん…


私の体はいっきに熱くなった。


私は無理矢理足を引きずりながら走った。


それと同時に昼休みが始まるチャイムが鳴った。