俺がそう呟いた瞬間、
「…え…?」
愛しい人の声。
「未玲っ!?」
「さ…っ、佐伯!?」
そう。抱きついていた俺たちの姿を、佐伯に見られたのだ。
「2人って…そういう関係だったんだね!!…おめでとう♪…」
「佐伯…」
俺は何も言えなかった。
そんなとき、
「今のは、私がちょっと具合悪かったから、肩かしてもらってただけだよ!!…ほら、私具合悪くて涙目なんだー」
仲原…。
いい奴すぎだよ。
「え、そうだったんだぁ!!私ったら早とちりしちゃった〜」
「もー!!やめてよね〜」
仲原は、自然な笑顔で笑った。
さっきとは違う。
寂しそうな笑顔じゃなかった。
ホントに、自然な。