その日の夜。
俺は佐伯にメールしてみようかと試みた。

「なんてうてばいいんだ…?」

言葉が出てこない。


『メアドありがとう!
俺のも登録よろしくな』


こんなんでいいか…。

送信!!!
…数十秒くらいたってからすぐに返信がきた。

チャララ〜♪
『受信メール:1件』

それはやっぱり佐伯からだった。

『メールありがとう!
頼我くんとメールしてるなんてなんか自慢になるな♪これからもバスケ部のキャプテン同士、仲良くしていこうね〜っ』

俺とのメールが自慢になる…?
それはいい意味なのか?


それから俺と佐伯のメールは部活のことを話して終わった。

あ、そうだ!!
颯天に佐伯のメアド教えるか!

『佐伯のメアドGET!!
メールしてみろよ〜っ』



…何でだ。
なぜ、送信ボタンが押せない?
佐伯のメアドを教えたら、きっと颯天は喜ぶはず。

指が動かない。