「え?結愛、どうしたの?」

佐伯は仲原が俺に振られたことを知らない。

涙目になってくる仲原を、俺はただジッと見ていることしかできなかった。

「何で泣くの?ねぇ、結愛?」

佐伯が必死に慰める。
「ごめん…何でもないから…」

そう言って仲原は去っていった。

「結愛…どうしたんだろう…」


佐伯…。
こいつ、友達想いだな。
優しいし。
こんな奴初めてだ。

「あ、そーだ!!あのさ、私、頼我くんとメールしてみたいの♪」

俺とメール!?
マジすかっ…。

「いいよ」

「やったぁ!!じゃあこれ、私のメアドだから!メール待ってるね」

「おう」


颯天…、マジわりぃ。
メアドまでもらっちまった。