「あんた寝た男の顔も覚えてないの?」
何も答えられないあたし。
「てかさぁー今生はなんでそんな、軽い女のフリしてんの?」
「はぁ?」
未来はタバコに火をつけた。
「俺にはムリして軽い女演じているようにしか、見えないんだけど」
意味が分からない・・・
呆然と立ち尽くしているあたしを残して、未来は行ってしまった。
「なんなのよー!!
岸田未来!」
次の日、あたしは昨日のことを思い出して叫ぶように言った。
「何?何?どうしたの?」
一緒にお弁当を食べている親友の加奈が、驚いてあたしを見た。
今は昼休憩中で、教室の中は静かだった。
「岸田未来って、あのR高校の?」
「へっ?!
加奈、未来のこと知ってんの?」
今度はあたしが驚いた。