それから俺は、愛那のところに向かった。


「愛那、俺は家を出る。付いて来てくれるか?」


愛那は真剣な顔でこう言った。


「もちろん、付いて行くよ。」


「じゃあ、行くぞ!!」


愛那は急いで準備をした。


「・・・で、どうして家を出るの?」


「実は、俺の家は外山財閥なんだ。
それで親が、婚約者を連れて来た。」



「そうだったの?」



「それで、『恋人がいるので婚約はできません』
て言って家を出てきたんだ。
だから、逃亡生活になるけどそれでもいいか?」


「うん。悠斗と一緒にいられるんだったら。」



愛那はそう言ってくれた。


「ありがとう。」


「で、どこ行くの?」


そうだ、どこ行こう。
・・・祖父ちゃんのとこだったら安全だな。


「ん、祖父ちゃんの家。」



祖父ちゃんと親は、対立してる。
だから、祖父ちゃんの家だったら安全だ。



「よし、急ぐぞ。」