最悪!
こんなヤツがあたしの“彼氏”だなんて!
元々、こんなヤツが部室前を通ったのが悪いのよ!!

……。
2週間前。

「りょう、アンタ着替えるの遅い!
外で待ってるから、早くしてね!」

「みっちゃん、待ってよー!」


テニス部だったあたしはいっつも最後に着替え終わる。
本当に遅い。
こんなんだったらもっと大きめのユニホーム買っとけば良かった。
きつくて脱げない(泣)。

「やっと脱げたぁ~!」


今回は汗がビッショリですんごく脱ぎにくかった為、あたしはなんだか物凄い達成感を味わった。
部室内であたしは喜びの舞を踊っていた。

下着姿で…。



カシャッ

へ?

カメラ?!
ハッと自分の姿に気づく。

窓あけっぱなしだし…そして下着姿で踊っていた…。


見られた相手がオタッキー!!!!!!



……。

んなワケで現在に至る。
あたしの最初で最後の失態。

弱味を握っている明。
ハァハァと息を吐きながら、付き合ってクレと言ってきた。
あたしの初彼って…。

オタッキーだった。

もう、目からナイアガラの滝だった。
ドバァァーっと涙が…。
もう、あたしは漫画少女のようにホロリとゆぅ名の涙は流せなかった。
ハンカチで拭えなかった…。


「りょうちゃん、もっとスカート短くしなきゃダメでしょぉ?」
「うっさい!黙れ!!」
付き合う前はもっとスカートだって短かったんだけど…なんだか見られてる(?!)気がして15センチも下げた。

友達に助けを求めても、付き合った理由が言えないから何もしてもらえず…。
明はあたしを彼女にした…。