「大丈夫…だった…か?」

トイレの前の壁によりかかった高橋拓真が、目線をそらして言う。

「うん…ありがとう。でも…なんで?」

一番ききたかった。
何でトイレにいかなきゃならないって事が分かったのか

「それは…舞が
あっ!妹がいて、よくそんなことあるからさ」

舞…?妹の名前かな?

「そっか。あっ最後の大会まで時間ないんでしょ?早く部活いきなよ。」
「あぁ。そうする」

「あの…ありがとう」