昔はよく行った駅前のクレープ屋さん。

「あたし~チョコバナナ!」

「あたしはカスタード苺~!」

 懐かしいクレープの匂い。

 甘く広がる優しい味。

 あたしたちは小学生のころのように無邪気にはしゃいでた。

「和沙くんとは?うまくいってる?」

「…実は…」

 あたしは今までの出来事を話した。

「え~!手さえつながないの?!うそでしょ~!」

「本当だよ!」

「…照れてんのかなぁ…」

「なわけ…」

「そうかもね~」

 あたしは反発した。
 ありえないって。

「でも、男って案外そうよ?照れてるだけかも」

「そんなわけ…な…」

 その瞬間意識が途絶え倒れてしまった。

「優ちゃんっ?!」