来週……。
椋ちゃんは、先生と顔を合わせたらきっと気付くと思う。
先生だって……多分。
先生は、悪趣味なイタズラであたしにキスマークつけただけだから、椋ちゃんと仕事しても何も思わないかもしれないけど……。
椋ちゃんは……。
きっと、仕事やりにくい。
考え込んでいると、それを見ていたパパが言う。
「パパが心配してるのは、多分、咲良が考えてる通りだよ。
料理教室は、そういう事情なら辞めればいい。
誠吾くんだって文句は言わないだろうし、咲良が料理教室辞めたからと言って、プロジェクトには関係ない」
「けど、椋ちゃんは……」
「葉山くんは仕事とプライベートを割り切って考えられないような男じゃない。
きちんとこなしてくれるよ。でもまぁ……気にならないって言ったら嘘になるだろうけどな」
パパも心配みたいで、そう言って顔を曇らせた。