椋ちゃんを求めてとろけだす身体も。
椋ちゃんに伝えたくて溢れ出す感情も。

自分でも制御不能なんだから、どうにもならない。

もう、先生の事変態だとか文句言えないかも。

だって、無理やりな行為を嬉しく思っちゃってるんだから、あたしも先生の言うように変態だ。
ただし、相手は椋ちゃん限定だけど。


「椋ちゃん限定の変態かも」


見上げる先で、椋ちゃんが困り顔で笑う。
そして、大きな手で包み込むようにあたしの頬に触れた。

愛しそうに見つめる瞳が、柔らかく細められる。
車に乗ってから、初めての笑顔だった。


「……ごめん。背中痛い?」
「ううん。大丈夫」
「ベッド、行こうか」
「ううん」
「でも……」
「椋ちゃんの気持ちを、いっぱい感じられるから。ここがいい」


微笑みながら、椋ちゃんの首に手を回す。
同じように微笑んでくれる椋ちゃんの唇が、そのまま重なった。