「でも、お姉さんの気持ちは変わらないみたいじゃない? もうあきらめたら?」
そしてわたしをイビリ倒すのやめてよ
「結婚式当日に圭吾さんが結婚式をぶち壊して、お姉ちゃんを教会から連れ出すとか」
こりない子ね!
「その時は私たちで二人を逃がしてあげましょ」
「ホント? いいの?」
「ただし、あんたが自分で結婚式をぶち壊したら龍の餌の中に頭から突っ込むからね」
「分かった。そんな事しないって約束する」
よし、これでイヤミ攻撃から解放される
「あ……でもあなたは失恋しちゃうのね?」
「いや、圭吾さんはわたしにとっては『お兄さん』だから」
「淡い初恋、苦い失恋、その時に支えてくれる同級生の男の子――『これからはオレがオマエを守ってやる』」
ちょっと、やめてよ
「同級生の男の子はいらないから」
「後輩の男の子の方がいい? 紹介しよっか?」
「それもいらないっ!」
「『男なんて好きになるからよ』――妖しい美貌の親友にいきなりキスされる……」
誰かこの子止めてよーっ!