「彩名さ~ん、プレッシャーかけないで下さいよ」

「実際の話、志鶴ちゃんにとっては何がいけないのかしら?
圭吾は見た目もいいし、経済力もある。あなたにはとても優しい。話も合うように見えるわ
――圭吾が嫌いな訳ではないでしょう?」

「好きですよ。ただお兄さんにしか思えないだけで」

ため息をつく。

「圭吾さんだってお兄さんって態度のままだし……本気なのかなぁって」

彩名さんはクスッと笑った。

「それは圭吾に面と向かって言わない方がいいわね。その場であの子の部屋に引きずり込まれたいのなら別だけど」


うわぁーっ うわぁーっ

どうしろっていうのぉ!


……涙目になりそう