授業を受けている間
次の授業は図書室に行こうか

ふわふわした気持ちで
黒板の字を写した。



考える時間は無駄だったように
授業が終わると、自然に
図書室に足を運ぶ自分がいた。



早く逢いたくて
少し小走りになりながら向かう。

先輩がいるかなんて分からない。
ただ先輩と私の場所の様で
胸が躍るような気分になる。



なのに



廊下の角を曲がり
図書室のドアが目に入ると同時に

黒髪の女性が
図書室に入っていく姿が見えた。





三宅琴乃だった。