一瞬、彼の瞳が揺れる。



アタシは黙って応えを促す。


「ねぇ…すき?」



『い、いや。あんまり好きじゃないかな。』



「…そう。なら付き合えない。
好きになってくれてありがとう。」




そう残してこの場を去る。



彼は呆気にとられながらも
アタシの背中になにか言っていた。


甘いもの好きじゃないんだ。


それがわかれば興味なんてわかないの。




だってお菓子も恋も甘い方がいいから。


アタシはとびきり甘く
極上にとろける恋がしたいから。