<櫁>


昼休み
天気がいいから中庭で寝ようと思ってた。



いつの間にか隣にいるこの女。



「ねぇ櫁ぅ。聞いてたぁ?」



なんて上目遣いで見てくる。



正直気色悪い。


「あ?聞いてなかった。」



「だからぁアタシの彼氏になんない?」


は?

俺の頭に浮かんだ"?"は一瞬で消えた。


「お前甘くねぇからムリ。じゃあな。俺に関わんなよ。」



それだけ言ってその場を離れる。


木の影から視線を感じた。
…気のせいか。