いつもなら『いいよ、俺は彼女なんていらねぇ』とか何とか言って来るのに。
変なヤツ…。
「あれ??今何時??」
ゲームに夢中になりすぎちゃった。
「今か??今は…10時だな」
「そんな時間…。お母さん達起きたかなぁ??」
「別に今日くらい、俺たちの家で遊んで行けよ??」
「それじゃあ、おばさん達に迷惑かけちゃうでしょ??」
せっかくのお休みを邪魔するわけにはいかないよ…。
「あぁそれなら大丈夫だぞ??親父とお袋、ついさっき出かけて行った。1泊2日で温泉旅行だってさ」
えぇ。
ウソでしょ。
行くならこの2人連れて行って欲しかったな。
そしたら隼人お兄ちゃんに会わなくて済むのに。
「…か、美嘉??お前、大丈夫か??」
輝が心配そうに顔をのぞいている。
「う、うん。大丈夫」
「もしかして…」