ゲームはあんまり得意ではない私は、さっきから1回も輝に勝てない。
「輝、もう1回」
「まだやんのかよ…。勝てんのか??俺に」
「うっさい。勝ってやるの」
意地でも勝ってやるんだから。
そうは言っても…当然勝てるわけなく。
「美嘉、俺が手伝うよ…」
あまりに下手すぎて、隼人お兄ちゃんが助っ人で入ってくれた。
すると…。
「や、やったぁ。か、勝った…」
隼人お兄ちゃんが入ったとたん、勝てるようになった。
「ずりぞ,美嘉。兄貴には俺、勝てねぇんだから…」
「ふん。知らないもん。隼人お兄ちゃん、ありがとね」
「別に、全然いいよ。これくらい楽勝だから」
「やっぱり、頼もしいね、隼人お兄ちゃんは」
「そりゃ、どうも」
「輝もそういう人になんなさいよね」
「うっせーな、別にいいだろ。俺の勝手だ」
「それだからいつまでたっても彼女出来ないんでしょ?」
「……」
あれま、黙っちゃった。