それを見て、
「右??」
と言って、優しく布団から出してくれた。
「ごめんね、輝」
つい謝ってしまう。
案の定、輝は、
「なんで美嘉が謝ってんだよ。悪いのは俺だから」
そう言って手当を進める。
足には綺麗に包帯が巻かれている。
すると輝は言いにくそうに、
「次、腰なんだけど…」
俺じゃやれねえって思ってるんだ、きっと。
「輝がやってよ。おばさんには迷惑掛けられないし」
言い終わった時、輝の顔が少し明るくなったのを私は見逃さなかった。
拒否されると思ってたのかも。
バカだな、まったく。
「分かった。じゃあめくるぞ」
そう言って、服をめくり始めた。
「どの辺が痛い??」
「うんと、この辺」
中央あたりをさすった。
「Ok。じゃあ、じっとしてろよ」
てきぱきと手当を進め、あっという間に終わった。
「輝、ありがとね」
「おぅ」
俺が悪いのに何言ってんだ、と私の頭を撫でた。