一目惚れなんて
あるはずない。


一瞬見ただけで好きだなんて、


結局は外見だけじゃない。






中3ながらにして
こういう考えだった。







私は恋愛経験が
少ない訳では無い。





増してや15歳にしては
豊富すぎると言うぐらい
恋愛はしてきたつもりだった。






告白されて、
別に嫌じゃなかったら
付き合う。










で、飽きたら終わり。






別にセックスなんてしてない。






したってキスまでだ。






ただ、好きとか愛してる
なんて言葉を言い合って
ドキドキしてる感覚が
好きだった。




私はそれを恋と
勘違いしていたんだと思う。












私の名前は
雨宮麻衣(あまみや まい)



何処にでもいるような
普通な中学3年生。







季節は春。







今年から受験生なので
周りの流れに合わせて、

私も親友と塾に
通う事に決めた。












今日はその塾での
初めての授業の日だった。













私は親友の春香と二人で
少しドキドキしながら
塾に向かっていた。