「兄貴な、すげぇー無口だろ?」
「え・・?うん」
「元は結構しゃべる方で俺みたいな感じだったんだ。」
意外だった。
理緒の過去はまったくわからない。
高校に入ってはじめて理緒存在をしった。
「でもなあの事件で、兄貴すげぇーかわっちまったんだ」
事件ー・・・?
事件のことを詳しく知りたかったけど聞けなかった。
それを言ってる沙也はとても思い出したくない過去を必死に涙を我慢して言ってるようにみえたから。
「そ・・うなんだ」

「無口になって感情を表したり言ったりもしなくなって」
「うん・・。」
「でも、さっき久しぶりにあんな兄貴をみたんだ。」
「え・・?」
「梨沙って意外と鈍感?」
クスっと笑った笑顔が少し理緒と重なった。
「兄貴さっき俺に妬いてたんだぜ?」
「え?」
「さっき俺梨沙のデコにキスしただろ?それに妬いて不機嫌になったんだよ」
そぉいえば、あそこらへんから不機嫌になってたようなきがする。

「でも、そんなこと兄貴いえないんだよ」
「なんで?」
「いろいろあって変わったっていっただろ?それから感情を口にしなくなったって」
「うん」
「それだよ。口に出せなくなっちゃったんだよ」
そっか・・・。
「だから兄貴を嫌いにならないでくれ」
「嫌いになんてならないよ・・・。」
「よかった!それじゃぁおれ送ってくね?」
「え?とおいいからいいよ!」
「一応くらいしおんなのこだからね」
「ありがとう」

沙也は私を家までちゃんと送ってくれていってくれた。
明日・・・理緒と仲直りしよう。