「ねー!愛羅!好きな人いるでしょぉ!」
いきなり愛羅にそんなことを言ったのは嘉穂だった。
「えっっっっっっっっ!!!!!」
愛羅は
≪図星!!≫
としか取れないような顔をしてかたまっていた。
「「きゃぁー!うそぉー!誰誰誰誰?????」」
その場にいた皆が聞いた。
もちろん。私も聴いた。
「じつはね…?」
と愛羅が口を開いた瞬間…。
何か嫌なものが通った気がした。
嫌な気って言うのかな???
でもあんまり気にとめてはいなかった。
愛羅の好きな人が知りたかったから…。
「同じ班の…直広なんだぁ…///////」
ときが…。
泊った気がした。
びっくり立った…。
このとき気づいた本当の自分の気持ちにも…。
愛羅の好きな人にも…
≪直広のこと…。あたしも…すきだ…≫
そんなことを思った。
って!
別にいえばいい!
隠す必要はないのだから!
私:「ぁ…。ぁの…」
雪:「まぢでー!あのイケメンでしょ!?やばいじゃぁん!おにあいじゃん!」
私が言おうとしたときにはすっかりお祝…
応援ムードだった。
≪みんなにいえない……。≫
頭にはこの言葉がずっと回っていた。
結局みんなに言えなかった。
皆愛羅応援ムードだったし…。
それに…。
それに…。
愛羅が幸せそうだったから…。