2人で息をそろえ
『ゆーびきーりげんまん』
『うーそついたら…』
そこまで言うと
僕の口が止まった。
美智はすかさず、同じく歌うのをやめた。
「どうかした?」
微笑んで優しく聞く。
「ごめん、僕本当の歌知らなかった…」
「知らないのにゆびきりしようとしたの?」
「うん…」
「じゃあ歌ってあげる」
美智の澄んだ歌声が
チャペルに響いた。
「ゆびきった。」
美智は最後まで歌うと
絡めた小指を外した。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…