食事は
高かっただけあって
本当に美味しかった。


藍ちゃんは
終始笑顔だった。

僕はそれが嬉しかった。


中学生から
ずっと心につかえていた
僕の後悔の気持ちが
スッと消えるのを感じた。


食事を終えると

「お風呂入れてるから入る?」

藍ちゃんは、席を立ちながら言う。

椅子から離れようとした手を僕は掴んだ。


「出来たら…その…僕の夢も叶えて欲しいんだけど…」

「え?」

「お風呂…一緒に入りたい…」


藍ちゃんは、一瞬で赤くなった。


「顔真っ赤だよ。」

「たっちゃんだって赤い。」


「入ってくれる?」

「やだ!恥ずかしい。」
「ほんの最近まで一緒に入ってただろ?いいじゃん。」

「全然最近じゃないよ~。」


正直こんなに嫌がられるとは予想外。

僕は掴んだ手を引き寄せ、キスをした。