僕は足を止めて
曲がったばかりの道の角へ戻った。


遠目に藍ちゃんをもう一度見た。

街頭の明かりが藍ちゃんを照らしていたけれど
距離があったので顔は良く見えなかった。

藍ちゃんは
うつむいたまま立ち尽くしていた。


しばらく経つと
雪が少しきつくなった。




暗闇の中

街頭が藍ちゃんだけを照らしたから

藍ちゃんの周りだけ雪がキラキラきらめいて見えて

雪が藍ちゃんの為に降っているように見えた。




僕は少し見つめ
藍ちゃんの姿を目に焼き付けた。