「ごめん」

「え・・・そんな。もう、一生この手、洗いません」


すまなそうだった、刹那の顔が笑う。


「洗って」


また、手をつなぐ。

それって、今日洗ってしまっても、また、明日があるってことか?

都合よく、解釈しすぎだろうか。


「仕事、どう?」


「え、あの。楽しいよ。やっぱり、ああいうのが天職なんだね、あたし。もう、女の子のファンできちゃったよ」

「それは羨ましい」