「そう。それはよかった」

「うん。刹那って、心地いいんだよね」

見た目もちょっとふんわりしてるけど、秘めてる雰囲気もふんわりで。

それに触れてるみたいで心地がよい。

「紫苑ちゃんにとってオレって、ここに存在してればいい。みたいな感じ?」

「そうかも」

とりあえず。

「じゃ、誰にも渡さない。とか、思ってもらえないんだ」

そんなこと、思わないな。

だいたいコノヒト、バンドやっててボーカルやってて。

キャーッ。

なヒトなのだ。

独り占めなんておこがましい。

「とんでもないよ。みんなの刹那サマ、なのに」