「グラス、取って。その。短かいの」


望まないのに、ヒデタダは、師匠になる。

グラスの並んだ、棚を見た。

短かいの。

底の厚い、丈の低いグラスがある。


「これ?」

「そうだ」


あたしが一つ、取り上げると、ヒデタダはあたしから、それを奪うように取り上げた。