風が気持ちいい。 ここは、祖父ちゃんの所だろうか。 橋の近くの、いつも走り回る草っぱら。 そこに俺は寝転んでいた。 あ、ここなら、あの子いるよね! 気が付いた俺は起き上がり、 彼女が居ないか辺りを見回した。 そしたらやっぱり。 着物姿の、可愛い可愛い女の子! いつものように、俺は彼女に声をかけた。 「ねえ、一緒に遊ばない?」 小さい頃は無邪気だったけど、 今じゃ傍から見たらナンパにしか見えないだろう。 まあ彼女も俺も、 そんな事気にしてないけどね! 今はこの辺、誰の姿も見えないし。