それで家のある場所まで着いたんだけどさ
……うちじゃなかった。
俺の家が無かったんだ。
確かに、そこにあるはずなのに。
それによくよく周りを見てみると、
何だかいつもと違うんだ。
うちであるはずの家や
近所の家のチャイム押して回ったけど
どこも、誰も出てこなかったし。
よく似た場所に迷い込んだとか
いくらなんでもそんな事はないよなと
思いつつも、自分は迷子になったんだと、
何故だかそう思った。
途方に暮れた俺は、
何故だかまた公園に戻る事にしたんだ。
もしかしたら大掛かりなドッキリとか
そんなのを期待していたのかもしれない。
それで公園に戻ったんだけど、
やっぱり誰も居ないんだ。
だけど、ふいに、声が聞こえた。
俺の名前を呼んでいたんだ。
その声の方へ振り向くと、
友達がいきなり現れた。
俺は『お前、どこ行ってたんだよ!』って
そいつに言ったんだけどさ、
相手も同じで
『お前こそどこ行ってたんだよ!』ってさ
なんか、
俺がいきなり居なくなってたらしい。
それで最初は皆で探してたんだけど、
どうせ帰ったんだろって、誰かが言って
結局そいつ以外は皆帰ったんだって。
でもそいつだけ、
ずっと俺を探してたんだ。
俺がどこに迷い込んでたのか知らないけど
多分、そいつが居なかったら帰ってこれてなかったと思うんだ。
やっぱ、持つべきものは友達なんだな。
フーッ
55本目の蝋燭が消えました。
道を歩いていると、ふと、
自分のすぐ後ろに影があるのが見えました
その時は自分の前に影が出来ていたから、
後ろを歩いてる人がいるんだなって
それ位にしか思わなかったんですよ。
でも、どれだけ歩いても
その影はすぐ後ろにあったんです。
時々踏んじゃう位に近いのに、
そういえば足音、聞こえないなって
気が付いたんですね。
それからは少し足早に進んだんですけど
少し間が開いたぐらいで、
やっぱり影はそこにあるんです。
下を向けば、見えるぐらいの近さで。
気味が悪くて、小走りになりました。
階段を駆け上っても、
2段飛ばしにしても、離れなくて。
それで踊り場まで来た時、
やっと後ろを確認したんです。
ついてきている筈の誰かを。
その人の、顔は見えなかったんですけど
服装が、どう見ても、同じだったんです。
その日の、僕と。
なんとなく、
影を重ねてはいけない。
そう思ったので、
階段を上るのはその階で止めて、
丁度開いていたエレベーターに飛び込みました。
運のいい事に、後ろの人は
エレベーターに乗り込めませんでした。
室内に影は無い。
安心しました。
家の前まで着いて、
やっぱり怪しい影は無く、
そのまま帰宅したんです。
それで晩御飯を食べてる時に気が付いたんですけど。
僕の影まで、無くなってるんですよ。
ふーっ
56本目の蝋燭が消えました。
ネットでさ、写真で見れる地図あるじゃん
あれでこの間、自分ちを見てみた訳よ。
そしたらさ、
俺の部屋の窓から誰かが上を見上げてんの
そいつの風貌がさ、
異常に頭と、目が大きいんだ。
まるで宇宙人みたいなさ。
そんでピースしてた。
一体アイツなんなんだろ。
フッ
57本目の蝋燭が消されました。
ふと振り返ると、
白い足が見えるんです。
幽霊には足が無いとか、そういう話ありますよね。
だったら足だけのそれは、
一体何なんでしょうか。
その足はとても綺麗で、
多分、女の人だと思うんです。
スッと床から伸びていて、
でもその上を見ようとすると
瞬く間に消えてしまっているんです。
いつも突然現れるその足に、
多分、私、恋をしてるんです。
だってとても、美しいから。
ふーっ
58本目の蝋燭が消えました。
ダエモンさんからメールが来る。
そんな噂を知っていますか?
アドレス間違ってるとか、
変えたの教えて貰ってないとか
そういう時に来るあの英語の
エラー通知メールじゃないんですよ。
最初にそのメールを貰った子も、
宛先間違ったとかしか思わなかったんです
でも数回、続けてそのメールがきて、
さすがにおかしいと思ったらしいんです。
メールを誰にも送ってないのに、
これが来るはずがないって。
それでよく見てみたら、
本当にダエモンって人からメールが来てたみたいで。