奈々の家を後にしてしばらく歩いていると、何だか遠くから声が聞こえる

(え、何??)

恐怖を覚えたあたしは少し早足になる


そしてだんだんと声が近づいてくる


「・・・・・・・・ゆーみーぃ!!」


(ん!?)


聞き覚えのある声に後ろを振り向くと息を切らした奈々がいた


「奈々!?一体、どうしたの??」

あたしは驚いた


はぁはぁと上がった息を整えてからこう言った

「・・・・・・・迷ったりしたら、困るだろうなと思って、駅まで送ろうと思ったの。」


「奈々・・・・・・・・ありがと。」

あたしはそんな奈々が素直に嬉しかった



「祐実、実は協力してほしいことがあるんだぁ。」

「協力??」

(何だ、急に・・・・・・・嫌な予感がするー・・・・・・・)

「そ!!えへへー☆」

きゃっと照れた

(このパターンはもしや・・・・・・・??)

「なーに、好きな人??」

「なんで分かったの!?」

(やっぱり・・・・・・・)

「で、同じ学校??」

「うん♪同じクラスー♪」

(うーん、誰だろう??)

「あたしは奈々の恋に協力すればいいわけね?」

「うん☆明日、学校で誰か教えるからさ!!」

「はい、はい。楽しみにしてますよー。」

(全く、この為にあたしを送るとか言ったのか・・・・・)