「玖音。戦う前にお互い、条件を出さないか?」


「…条件、ですか?」


「あぁ。お互い‥遠慮せず戦えるだろ?」



…条件


俺が負ければ‥


叶わなくなる



だが……


遠慮なく戦えるなら‥



「わかりました」


「ふっ…ならばまず私からだ」



父さんは


ニヤリと笑い


口を開く



「お前が負けたら……リオンを消してもらう」


「!?」


「嫌か?あの娘を消すことが‥」


「…そんなこと‥俺にはできないっ!」


「ならば勝てばいい。そうすれば‥消さなくてすむぞ?」



父さんは笑う


不気味な笑みを浮かべ‥