「負けるわけにはいかない。どんな事をしてでも‥勝つ」


「ついていきます。ずっと」



俺達は


父さんの部屋の前に行き


勢い良く‥


扉を開けた



「…遅かったな、玖音。待ちくたびれたぞ」



低く男らしい声が


部屋の真ん中に


立っていた



「…父さん」


「逃げたかと思ってしまったぞ」



父さんはニヤリと


笑いながら言った



「…もう逃げません。俺は‥夢ができたから」


「ふっ……くだらん理由だな」