「リオンちゃん‥出来ることなら、玖音には僕の事を忘れてほしい」


「‥そんな…」


「僕のことを思い出にしてほしい……じゃないと、リオンちゃんが苦しむことになる‥」


「僕が…?」



浬音さんは小さく頷いた



「リオンちゃんは僕の生まれ変わりだから……いずれ僕の事も思い出す。その時に‥玖音が僕を思い出にしていてくれれば……ちゃんとリオンちゃんを、見てくれる。僕を思い出にしなかったら‥リオンちゃんを僕として見るだろうから…」


「…浬音さんは‥それでいいんですか?」


「………………嫌だよ」



浬音さんはニコッと笑った


悲しいはずなのに…

真っ直ぐ、僕を見て笑っている