「…いや、幼稚園の頃、月穂が神社の階段で派手に転けたの思い出しただけだよ。」



ちょっと仕返し。


これも勿論事実だが…



それにしても
この転びかたは酷かったわ…





10年以上たった今も鮮明に記憶に残っている。


月穂にとったら
トラウマらしいが。(笑)




でも月穂にやられっぱなしとか、納得いかねぇから←





「もう!!!…あのことは忘れてって言ってるじゃんっ!」





顔を真っ赤にして
俺の肩をバシバシ叩く月穂。


予想通りの反応だ。




「…意地でも忘れねぇよ。」


軽く鼻で笑った。



「もう知らない!!!」



と吐き捨て、先ほどまでいた小物売り場へと早足で向かった。




あ、ちょっとヤバかったか?


軽く拗ねたかも…




そんな反省も…



「ねー!!!星磨っ♪
それよりこっち来てよ!!!」


必要なかったようだ。(笑)



相変わらず切り替え早過ぎんだよ…



なにやらしゃがみこんで、楽しそうにガラスの置物を手にとる月穂の元に向かった。



「…なに?」



俺も月穂の隣にしゃがみこむ。