まぁ、すげぇ楽しそうにしてるし、もう少し待っておこう。


月穂は昔から何かに夢中になると、時を忘れて没頭していた。




確か5歳の頃、
『ね、星磨くん!あたし、四つ葉のクローバーが欲しい!!!』

と、いきなり言いだして俺の腕を引っ張って一日中探し回ったっけ…………


まだあの時は、星磨゙くん゙って呼ばれていた…

俺も゙月ちゃん゙って
呼んでたし…


何をきっかけに呼び捨てになったのかは思い出せないが…



今考えると新鮮だな。





結局、四つ葉のクローバーは見つからず、二人で肩を落として帰ったが…


帰宅したのがかなり遅くなり、お互い母親に叱られたっけ………



今となれば懐かしくていい思い出だな。






幼い頃の思い出に更けていると、




「…星磨?」


「ん?どした?」


月穂が不思議そうな顔をしながら近づき、俺の顔を覗きこむ。




「…何、一人でニヤニヤしてるの?」





「んなっ!!!
…別に何でもねぇよ。」



…しまった。
俺、顔に出てたか?




「…嘘。…何か変なコト考えてたんでしょ?」





月穂が珍しくS?


なかなかしぶといぞオイ…