そんなことを考えながら、一人の世界に入り込んでいると
「…なぁ、あの子可愛くね?」
「え、どれ…。…
あ!!!俺ビンゴかも!!!」
その声に反応し振り返ると、若くていかにも軽そうな男2人が、雑貨に夢中の月穂を見ながらニヤニヤしている…。
つーか、まる聞こえなんですけど…。
苛立ちをおぼえ
男たちを睨みつけた。
「声かけてみよーぜ!!!」
一人の男が言い出したが、
「待てよ…あの横にいる男、あの子の彼氏じゃね?」
って………俺のこと?
いやいや誤解ですよ?
できればコイツの彼氏にはなりたいけども…(笑)
「だよなぁ…。あんな可愛い子には彼氏がいて当然か♪」
「他探そーぜ!」
と勝手に納得して
どこかへ去って行った。
まぁ、一安心だが………
やっぱりコイツから
目離せねぇな…
いろんな男が
狙ってるんだよなー…
ちらっと月穂を見ると、
先ほどからずっと同じ場所で何かを真剣に見つめている。
…………俺の存在、忘れたのか?
ここの店に来てから
あまり…というか全然話してない。