「…うん。ちょっとだけね。…あ、でもやっぱりいい!」
と言い残して
先に店の中へ入った。
どっちなんだよ、全く…
そう思いながらも
人混みに呑まれないよう
月穂の後に小走りで続いた。
「星磨ーーー♪
これ可愛いねっ!!!」
最初に立ち寄った雑貨屋で、ガラス製の猫の置物を手にとる月穂。
無邪気に笑う
目の前の天使のほうが
俺は断然可愛いと思うけど…。
…なんて俺も重症だな…
俺も店内を適当に周りながら、月穂が迷子にならないように心がけた。
昔から頻繁に迷子になって、泣いてたし…
つーか…今更だが
…月穂のスカート
短すぎねぇ?
月穂らしい
薄いピンクのシフォンスカート…
よく似合ってはいるが
さすがに心配にもなる…