「え―!なんかいいことでもあったんだろ????…もちろん姫と♪」
コイツ……………
昔からバカだけど
何故か勘だけはいいんだよな…。
「大したことじゃねぇけど…明日会う約束しただけ。」
誤魔化してもどうせ言うハメになるだろうから、正直に言った。
「やっぱりな♪お前、姫のことになるとわかりやすいよな―」
どや顔でニカっと笑う光樹。
改めて思うが
コイツには敵わねぇわ…。
「ったっりめ―だろ!
…好きなんだから…。」
「うわ!
…今の言葉、星磨ファンの女の子が聞いたら絶対悲しむな。」
ファンって何だよ。
第一俺はアイドルじゃねぇ!!!
「んなこと知らねぇよ。
それより…なぁ光樹???」
長い間いろいろと悩んだが
…俺は、決意した。
「ん?…何だよ。
いきなり改まって………。」
光樹は緊張をほぐすかのように、手に持っていたカフェオレを口に含んだ。
「…俺…明日月穂に告るわ。」
ぶ――――――ッ!!!!!!!!
その瞬間、目の前の光樹が
思いきりカフェオレを吹き出した。
「んだよ!!!!汚ねぇな!!!」
「おまッ!!!…バカか!
…いきなり驚かすなって!!!」
そう言いながら
タオルを出し、汚物を拭いた。
バカって……………
コイツに一番言われたくねぇ言葉だ。
「ていうか…んな驚くことか?」
「そりゃ驚くわ!!!
…今までずっとグズグズしてたのに、一体何があったんだよ!?」
光樹はえらく興奮している。
「いや…。
特に何もねぇけど。」
本当は、
『月穂が好きすぎて、早く自分のモノにしたいと思った。』
なんて…口が裂けても
絶対言えねぇしな笑。